ResidentDJ【DJ WATARAI】
SPECIAL INTERVIEW
<インタビューにあたり>
2000年当初より活躍され、今尚クラブシーンのDJとして第一線を走り続けているDJ WATARAIさんに「GETBACK!! というあえての年代縛りのパーティーに秘められた魅力」についてお伺いいたしました。
2000~2005年までの過去の時代の選曲縛りにも関わらず、毎回渋谷asiaやVuenosが満員になるほどの盛況ぶり。フレッシュな曲が求められることがBLACK MUSICの通説ですが、「あえて2000年~2005年の選曲縛り」によって生み出しているムーブメントをWATARAIさんの目線でじっくりと語っていただいております。読み応えバッチリですよ!(笑)
インタビューの途中にさらっとGETBACK!! に関する重大発表もございますので(笑)、是非ご覧くださいませ。
<GETBACK!! とは>
2010年より渋谷UNDERBARでスタート。2000年~2005年のBLACK MUSIC ONLYという縛りで、「あの頃のクラブでの空間を再現する」ということをコンセプトにし、ジワジワと拡大中。近年では、まさに2000年当初から活躍されているアーティストSugar Soul、DOZAN11(三木道三)、ZEEBRA、OZROSAURUS、DABO、KEN-UからもGETBACK!! へのコンセプトに賛同を得て、GETBACK!! にゲストライブとして参加をいただく。
2000年~2005年当時のよもやま話 part.1
まずは、DJ WATARAIさんに、GETBACK!! というイベントに関する印象、2000年当時のクラブイベントなどのよもやま話をお伺いいたしました。まさに第一線で活躍され続けている方の当時のお話が聴けるということでインタビューをさせていただくGETBACK!! CREWも少々興奮気味。
W:WATARAI
U:U-YA
B:BISCO
T:TIP
B:GETBACK!! が他のイベントとズバリ違うなぁという印象はありますか?
W:2000年代初頭のクラブでの熱狂的な感じ、温度感がGETBACKには残っているという印象だね。そのままいい感じに年取った連中もいると思うけど(笑)、若いお客さんたちもしっかり取り込めてるなぁっていう印象がありますね。
B:確かに最近若いお客さんたちも増えてきました。若いお客さんは、2000年代初頭の曲を知らなかったりすることもありますが、2000年当初の曲っていうのはやっぱりいつの時代もかけられるものなのでしょうか?
W:90’s HIPHOPより、2000年代はずばり使いやすい曲が多いんだよね。
使いやすいということはシンプルだし、例えばその曲を知らない若いお客さんでも盛り上がることが出来たりするんだよね。
今はTRAPやReggaetonとか流行ってるけど、Lil JonやNoreaga(Capone-N-Noreaga)もうすでに作った流れがあるんだよね。で、当時作られたメインストリームを今の時代でも汲み取ったりしているわけで。
B:当時の曲というのは、やっぱり幅も広いし、色褪せないし、今の時代にも残る理由がしっかりあるということがわかりました。ワタさんに語っていただくとより一層感じることができました(笑)
W:本当に優れている曲が多かったんだよ。
BPMもいろいろあるし、アトランタの人たちが出て来て、ヒップホップでわかりやすくぶち上がる曲が出て来たんだよね。彼らの功績は本当に大きいと思う。
単純に未だにかけてて飽きないよ。それがすごいところなんだよね。
B:未だにかけててあきないっていうことは曲自体に相当エネルギーがあるってことですよね。
W:未だにHarlemでもUsher、Nelly、T.I. は盛り上がるからね。
「やっぱりこの辺がみんな好きなんじゃん」って思うよ(笑)
T:ちなみに昨日の現場でのワタさんのプレイはReggaeton満載でしたね!
W:そうだねー。Reggaetonは急にかけたくなるときがあるのよ(笑)
衝動的なReggaetonかけたい欲というか。(※WATARAIさんは前日に別のイベントに出演されていました)
ReggaetonはMoombahton、Twerkとかがきっかけでよくかかるようになった。
Reggaetonは、単純に1曲1曲に込められている爆発力が大きいね。
昨日もVisionでいろんな方のDJプレイを見てて、TRAPかかってたんだけど、
意外と爆発力ってなくてさ。不思議だよね。流行っている曲なのに爆発力がないって。
TRAPって「踊る」というよりは、「騒ぐ」っていうイメージなんだよね。
HIPHOPというよりは、もはやヘビメタだよね(笑)縦ノリだし(笑)
B:確かに「騒ぐ」ってイメージはすごいしっくり来ます(笑)
音もHIGHが強い曲が結構ありますしね。
W:ハイハイハイ!(笑)
一同:(笑)
W:2000年代当初の曲って、未だにバランスのとれた音作りができてるって思うんだよね。
Timbaland、The Neptunes、Swizz Beatzとかの功績は偉大だよね。
彼らの作る音楽で、ダンスミュージックの流れが完全にガラッと変わったからね。
90’sももちろん踊れる曲はあるけど、首を振るだけの感じの曲が多いんだよね。
それを踏まえると2000年代の前半はやっぱり革新的だし、時代が変わったことが明確だと思う。
GETBACK!! ではお客さんとキャッチボールができる
渋谷の小さな箱、UNDERBARから始まったGETBACK!! がなぜジワジワと盛り上がってきているのか?今やasiaもVuenosも毎回パンパンになるほどの規模感。それは「お客さんとのキャッチボール」に秘められている、とWATARAIさん。存分に語っていただきました。
B:ワタさんにも複数回出演いただいているGETBACK!! ですが、一番印象的だった回はありますか?
W:ずばり一番最初に出たUNDERBARだね。
今ね、お客さんが熱量持ってるパーティーってあんまりないんだよね。
U:そこでUNDERBAR出てくるのは嬉しいですね!
W:お客さんの期待の目がすごくてさ。その期待に応えるために全力出した記憶がある笑
お酒も全力で呑んだし(笑)
U:それ含めめっちゃ嬉しいです(笑)
W:やっぱりね、楽しいと呑んじゃうわけよ(笑)
一同:(笑)
W:あんまり2000年代前半にフォーカスを当てたパーティーってないんだよね。
90’sは元気なパーティーもまだあるけど、ダンスミュージックが革新的になった時代にフォーカスを当てるってすごい面白いと思うんだけどね。
だって「踊れる」曲が多いから。
B:明確にお客さんが目的をもって楽しみにきてくれてるかなって思うんですよね。
もしかしたらそれがGETBACK!!の強みなのかも、と思ってます。
W:間違いなくそれだね。
B:asiaで初めてGETBACK!! を開催した時、ワタさんがかけたBlack Eyed PeasのLet's get it startedですごい爆発したの覚えてて。
スッと手を上げただけでお客さんもみんな手を上げてくれたんですよね。ポップな曲だからというのもあるのですが(笑)、単純に僕もMCやってて楽しくなっちゃって。
W:そう、それが熱量なんだよね。
今ね、本当にあんまりないんだよ。
B:僕、サイドMCをやってる時ってワタさんのプレイを特等席で聞かせていただいているという勝手な想いがあって(笑)その特等席の熱量や感動をサイドMCで伝えられたらなぁと思ってます(笑)
W:もっとがんばらなきゃじゃん、オレ(笑)
最近のパーティーでDJやってて、一番楽しいのは間違いなくGETBACK!! だね。
あれだけ1曲1曲かけて盛り上がってくれるのはすごい楽しいし、嬉しいんだよね。
これは、GETBACK!! はお客さんとキャッチボールができてるってことなんだよね。
だからDJとしても「次はどういうボール投げようかな」みたいな思考を巡らせるし。
今のパーティーってちょっとでも違う要素の曲を入れたりすると、すぐお客さんそっぽ向いちゃうしね(笑)
T:今のパーティー曲ってグルーヴが足りない感じはあるんですよね。
サビではめちゃくちゃ騒ぐけど、バース部分は全然動かないみたいな。
W:そうそう、急にサビだけ暴動みたいになるんだよ(笑)
今の曲が嫌いとかそういうわけではまったくなくて、単純に時代の特徴、ということも言えるかなぁ。
パーティーにとって一番大事だけど忘れがちな「一体感」
B:GETBACK!! の出演者についての印象はどうですか?
W:イベントから醸し出される出演者のみんなの一体感が素晴らしいよ。
みんなが同じ方向を向いてるのがすっごいわかるよ。
意気込みと情熱をすごく感じられたから一緒にやりたいなって思ったのもあるんだ。
みんな、本当に良いバイブス。
今の時代、一つのパーティーを大事にして、それを積み重ねて行こうってあんまりないのよ。DJパーティーは尚更そういう印象が強くてさ。
U:UNDERBARでやってこれたからこそ「一体感」は作ってこれたかなぁと。
俺らもやりたいことやらせてもらってたし、やりたいことに対してお店側も協力してくれたことがとても大きいですね。その雰囲気を大事にして、そのまま大きくしただけなので。
W:それは感じるねー。ていうかそれができてるのって結構すごいんだよ(笑)
GETBACK!! の「楽しい雰囲気」っていうことを楽しみたくて来ているお客さん多いよ。
U:実は2000年〜2004年代っていう縛りだったんですよね。
でもそれだと辛くて(笑)一年増やして2005年までにしたんですけど(笑)
W:だいぶ変わるねー!(笑)助かるよ(笑)
U:でもこんなに年代を明確に縛っているところもあんまりないので。
他にあんまりないからこそそれが武器になっていて。
W:それが「明確な楽しみ」につながっているんだろうね。
U:年代を外したらロンリコっていうのもあんまりないですしね(笑)
W:いやーテキーラならまだしもロンリコだからね!(笑)
すごい罰ゲームだよ!聴いたことない!(笑)
B:でも、年代縛りだからこそしっかりみんなの DJ プレイを聴く、っていうのは一体感を作る要因になっていると思うことがあります。
集中してみんなのDJプレイ聴くことが、パーティーを通して結果的に、みんなが同じ方向を向いていることにつながっていて。
W:それ!それ!(笑)
でも、めちゃくちゃ大事だよ。そして、GETBACK!! がパーティーを作る上でとても良いところとして発揮してると思うなぁ。
DJ WATARAI、GETBACK!! にResident DJとして加入!
まさかの電撃発表でございます。DJ WATARAIさんがGETBACK!! の強力な味方に!
ますますGETBACK!! が進化する予感。DJ WATARAIさんが今後のGETBACK!! でやっていたきたいことをメインに語っていただきました。
B:突然ではございますが・・・
DJ WATARAIさんに今後Resident DJとしてGETBACK!! に入っていただくことになりました!
心強すぎるメンバーに我々は大変恐縮です(笑)
インタビュー記事を読んでいるみなさまも拍手をお願いいたします!(笑)
U:いや本当にそうなんだよね(笑)ありがとうございます!
B:Residentになっていただく上で今後GETBACK!!でやっていきたいことはありますか?
W:みんなの輪の中に入る、つまり熱量がある中に自分が入ることによってもっと熱量を増やせたらなぁと思ってます。2年半共演させてもらって、みんなと一緒に楽しみたいって想いがすごい強いんだよね。
でも、これが一番のGETBACK!!の魅力であって、その楽しい空間の中に自分が入れる!って感覚は本当に久々でね。
U:ラストまでいてくださることも本当にありがたいです。
W:いやーだって楽しいんだもん(笑)帰りたくないよ(笑)
T:たまに出演者の中で一番楽しそうにしているのがワタさんだったりしますからね(笑)
W:バレてるなー!(笑)
ハーレムとかでもね、20代中盤くらいの子から「GETBACK!!行きます!」って言われることあるよー。
あとはダンサーさん。さっきも言ったけど、「踊れる」曲が多いからなんだろうね。
B:今の若い子で、GETBACK!! でかかる曲を知っているということは、小学生くらいの頃から聴いてたってことですよね(笑)
W:「小学校の頃、Nelly聴いてました!」とかヤバイよね(笑)
お客さんの層がどんどん広がってるのを肌で感じるよ。
自分の周りにいるDJにGETBACK!!の楽しさが最初に伝わって、その周りのお客さんにも楽しさが伝わっているのは地道にやってきた成果だと思う。
メインストリームを「ドカン!」とかければ良いわけじゃなくて、工夫して、当時とは違うプレイをしていきたいね。それをお客さんにしっかり感じ取ってもらえるようがんばります!(笑)
一同:(笑)
W:GETBACK!!って、asiaでやっていても特徴的なことがあってさ。
他のイベントってメインフロアにあんまりお客さんがいないのよ。
でもさ、GETBACK!!は全然違うんだよね。GETBACK!!はとにかくメインフロアにお客さんがいる。
お客さんも俺らも汗だくっていう構図(笑)
B:確かに(笑)
でも、僕が初めてasiaやVuenosに緊張しながら行った時、
「人混みなのに楽しい!爆音ですげえかっこいい曲がかかっている!」
っていう魔法みたいな空間に入った感覚を覚えているんですよね。
W:そうそう。GETBACK!!はそういう魔法みたいな空間をしっかり再現できてると思うよ。
GETBACK!!くらいの規模で、毎回400〜500人のお客さんがたくさんきてくれるパーティーってあんまりないよ。
「GETBACK!!が楽しいパーティーである!」っていうことが一人歩きしている証拠だと思う。
GETBACK!!の始まりは確かに内輪だったかもしれないけど、パーティーとしてのコンセプトがしっかりしてたから楽しさがお客さんにも伝わったんだろうね。
U:ワタさんにそこまで感じ取っていただけているのは、すごい嬉しいです!(笑)
一同:(笑)
2000年~2005年当初のよもやま話 part.2
2000年~2005年当初、トラックメイカー、プロデューサーとしても大活躍されていたWATARAIさん。貴重な当時の制作の裏話に加え、DJプレイにおいて、当時の選曲とGETBACK!! だからこそかけられる選曲の違いについてを語っていただきました。
B:ワタさんがプロデュースされてきた中で思い出深い作品などありますか?
W:本当に当時はいろいろ制作していたけど特に思い出深いのは、DABOの”Platinum Tongue”かなー。
レクサスグッチは特に思い出深い。なんでレクサスグッチが作ったかというとね、
Lil JonとかCA$H MONEYとかがちょうど出てきた頃でさ。Big TymersのGet Your Roll Onとかね。
めちゃめちゃ食らったのよ(笑)
「うわーーーー!こういうのやりてーーーー!」
ってなってさ。それでDABOも乗ってくれてさ。
ちなみにあれはアルバムを作る上で最後に出来上がった曲なんだよね。
当時の最先端をどうしても入れたくてさ。
バウンスビートの上でテクニカルなラップをするっていう曲は日本で初めてだったと思う。
T:Fatman Scoop Mixとかめっちゃ好きでした!
W:懐かし!(笑)
B:結構レコーディングも立ち会ってたりしたんですか?
W:当時はよく立ち会ってたねー。
B:ラッパー目線で大変恐縮ですが、ワタさんにレコーディング立ち会っていただくとか超緊張するなぁ・・(笑)
ラッパーに対してレコーディングの内容を注文したりするんですか?
W:いや全然!感じ取ってもらったものをラップで乗せて欲しいし。
ていうか俺、注文できるほどラップわからないから(笑)
一同:(笑)
音楽を消費し、身体に取り込むということ
DJプレイは、「ただ曲をかける」ということに非ず。Grooveを作り出す上で必要なことは何か。WATARAIさんが受けた衝撃なども踏まえて、DJプレイにおいて心がけていること、GETBACK!! をパーティーとしてどのように楽しむか?ということまで含めて語っていただきました。
W:レクサスグッチを作ったきっかけにも含まれるんだけど、
当時の福生とか黒人の人たちが集まる場所でDJプレイした時の衝撃が大きくてさ。
バウンスビートですっごい盛り上がる黒人の人たちの熱量がすごくて。
アトランタを始め、サウスが本当にすごい時代だったんだよね。T.I.は爆発的な人気だったし。
で、その踊る黒人の人たちを見てさ、「この文化を日本でも広めたいなぁ」って素直に思ったんだよね。
クラブで聴いた曲が色濃く記憶の中に残る「体験」を日本でも広められると思って。
B:いわゆる「忘れられないクラブで聴いた曲」ってヤツですよね。
よくDJの方が回しているレコードの盤面を必死に追いかけてました。
知らないDJの方に「あの曲、なんていうんですか?」とか(笑)
W:そうそう。もちろん当時の雰囲気、流行など、いろんな忘れられない理由があると思うけど、クラブって本来楽しむものだからさ。それをしっかり「体験」して欲しいって純粋に思ったんだよね。
だから、「今でもあの雰囲気が出せるように」ということは念頭に置いてプレイすることが多いよ。
GETBACK!!は「あの雰囲気」が再現できるし、当時とは違った雰囲気も出せると思うから俺の中でも貴重なパーティーなんだよね。
T:2000年代初頭ってDJプレイで1曲1曲かけるにもエネルギーが必要だったし、
お客さんも1曲1曲をしっかり聴いているイメージがあって、その1曲1曲がつながって、grooveになるっていう感じがあったなぁっていう印象がありますね。
W:そうだね。
今は「音楽をかけている」っていう感じがして、本当に楽しめているのかな?っていうことを思う時があるんだよね。流行の曲も寿命が短かったりするからね。
やっぱり2000年代初頭はレコードだったこともあるけど、「しっかり音楽を消費して、体に取り込んで、1曲1曲をかける」っていう感覚があったなぁ。
B:もしかしたら2000年代初頭の曲って1曲1曲に作り手のエネルギーが込められてて、
それをかけるDJにも重みがあったのかもしれないですね。
W:それは理由の一つとしてあると思う。
その証拠として、2000年代初頭の曲はクラシックになっていることが多いからね。
クラシックになる、ってことは理由があるからそのクラシックを今だからこそ広めていきたいと思ってる。
U:そこらへんが当時とは違うアプローチにもつながる感じなんですかね?
W:当時好きだった流れを汲みつつ、お客さんの反応を見ながらやっているね。
今はSeratoだから瞬時に対応できるのもあるしね。だから当時とは違う曲の飛び出し方ができるように意識している。
だからGETBACK!!のみんなのプレイを聴いてても「こんなやり方あるんだー!」って思うからそういう目線でも楽しいな。
例えば、みんながかけている曲で自分では良いって全然思わなかった曲が良いって思えることが結構あるよ(笑)
The Product G&BのCluck Cluckとかさ、当時聴いてても全然良いと思ってなかったし、GETBACK!! で改めて聴いて、「俺もレパートリーに入れよ、パクろ」って思ったもんね(笑)
一同:(笑)
W:だから当時のメインフロアでのメインストリームをかけていたやり方とは全く違うアプローチでもGETBACK!!では炸裂させられるからチャレンジしてみたいっていうことも思ってるね。
90’sも90’sですごい良いパーティーはあるんだけど、やっぱりかける曲の幅が狭いっていう感覚があって。
すごい流行った曲か、アングラな曲か。みたいな。
そうすると、自分がかかってて楽しいっていう方向にどうしても向かっちゃう感覚があって、お客さんの方をあんまり向けないことがあって。
でも2000年代初頭は、地域の特性と音が強く結びついた曲も多くなってきたから単純に「お客さんは何を求めるかなー?」って考えるようになるんだよね。だからDJとお客さんでキャッチボールできる、っていう感覚。
そのキャッチボールをまさに楽しめるのがGETBACK!!だと思ってるよ。
<あとがき>
DJ WATARAIさんへのインタビューは、「ブラックミュージックを、そしてクラブという空間をどうやって楽しむか?というコツ」が垣間見えた貴重な機会となりました。
量産でいろんなスタイルの音楽が作られていき、単に消費されているだけの音楽が多い時代です。2000年初頭は、技術がまだ発展していなかったこともありますが、音楽を入手するにも労力や想いがあったかと思います。その手間ひまや想いがあったからこそ、音楽を消費したあとに「身体に取り込んでいる」ということを感じられたと思います。
だからこそ今でも2000年代初頭の曲は、踊れるし、歌える。
だからアラサーアラフォーのお客さまが来てくれる。
その感覚を思い出しに。
まさにその感覚を思い出せる空間をこれからも創り続けていくので、ぜひとも一度足を運んでみてください。
ヤミツキになりますよ(笑)